ブログ8 5/20『趣味・好きなこと』

高次脳機能障害者のサロン『えん』ブログ

こんにちわ!
爽やかな初夏の季節となりました。若葉の新緑の色が鮮やかな季節で、大好きな季節です。
『えん』の運営メンバーの泊(とまり)です。

5月の『えん』のトークテーマは、「趣味・好きなこと」でした。
発症前と比べ、麻痺や高次脳機能障害の影響で、好きなことができなくなってしまった方も多くいらっしゃいました。

それぞれの『趣味・好きなこと』

発症前は、「小説を読むこと」が趣味だったAさんは、活字を長時間読んでいると頭痛が起こるため読むのを諦めてしまう、と。しかし、読むことは自分の言葉の幅を広げてくれるとおっしゃっていました。
長文を読むことは、高い言語能力と、集中力、記憶力、想像力など、あらゆる能力を総動員して初めてなせる技だと思います。
物語の次の展開を予測したり、活字だけではない行間を読む力、文字から自分の頭の中だけで物語の世界を創り上げる力など、非常に脳の多くの領域を使う作業だと思います。
長文を読むことにチャレンジされたAさんに、私は心から大きな拍手を送りたいです。
その方は、現在は、「読書」からは少し遠ざかり、「音楽」や「Switchゲーム」へと趣味の領域を広げられ、ゲームの操作の種類が新しく増えるとそれを習得するまでの大変さもあるとのお話でしたが、他の参加メンバーから、「目と指先、頭、全てを使うゲームはトレーニングにもなり得るかも」という意見も出て、チャレンジを継続したいとの前向きな言葉を伺うことができました。

Bさんは、片手でレゴの建築シリーズを作ること。野球観戦を楽しむこと。

Cさんは、発症後、40年ぶりに麻雀を再開し、思ったよりスムーズに出来たのでよかったとのお話。他にも新しい趣味を見つけたい、と。

Dさんは、発症前の趣味であったスキューバダイビングは今はまだ叶わないけれど、リハビリを続けて身体が元気になったら、まるで宇宙にいるような無重力の、音のない海の世界をもう一度味わいたい、と。また、友人と一緒に好きなお酒を飲んで語り合うことが「生きがい」とのお話。

Eさんは、趣味という趣味はないけれど、指先の動きが改善したら、ガンダムのプラモデルを作ってみたい、と。近所のスポーツジムの体験に行ってみようと思う、と。

Fさんは、復職・仕事に向けての準備を進めることが、今、一生懸命に取り組んでいることです、と。

Gさんは、好きな音楽に合わせて、エクササイズをしたり、好きな芸能人のYouTubeを見たりすることがとても大切な時間とのこと。

その方らしさが溢れるテーマ

それぞれ症状を抱えながら、皆さんが、今、できる趣味、今、楽しい!と思えること、に対し、全身全霊で取り組まれているご様子がお話から伝わってきました。
参加メンバーの皆さんお一人おひとりが、とても良い表情で、目を輝かせながら、お話くださいました。
自分の本当に好きなことについていきいきと語る時、その方の「本来の素の姿」や「とても魅力的な一面」を垣間見ることができます。それはとても嬉しく幸せな時間でした。

発表された趣味の内容に他の参加メンバーも興味を抱き、「私も、それやってみようかな!」と、自己への動機づけが生まれると思います。
生きがい」という言葉も聴かれましたが、参加メンバーの皆さんが、『えん』での交流を通じて、お互いに様々なインスピレーションや刺激を受け合い、それぞれが目指す「生きがい」・「趣味」・「楽しめること」へ、さらに近づけることを願っています。

今回も、たくさん刺激を受けました。
ありがとうございました。

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