就労移行支援事業所ウェルビー蒲田センター 見学記

インタビュー

雨がぽつぽつと降る平日の午後。

JR蒲田駅東口を出て右へ歩き、左手に大田区民ホールアプリコを見て、そこを通り過ぎた十字路に立つビルの5階に就労移行支援事業所ウェルビー蒲田センターがあります。

5階でエレベーターが開き、目の前に扉が開かれたオフィスがありました。

「こんにちは、今日15時から約束している田中です」と声をかけると、入り口近くのショートカットの女性が笑顔で対応してくれました。

今回お話を聞かせていただく、会田美和子さんです。

「お足元が悪い中来てくださってありがとうございます」

明るく話やすい雰囲気の会田さん、お話を聞くのが楽しみです。

奥では利用者の皆さんがパソコンで作業を行っていました。

会田さんが

「お客さんがいらっしゃいました」

と声をかけると、作業の手を止め

「こんにちは!」

と皆さん朗らかに挨拶してくださいました。

作業中に申し訳ないけれど、挨拶は気持ちがいいし嬉しい!

私も負けじと「こんにちは!」と挨拶。そして、利用者の皆さんの間を通って、会議室へと案内していただきました。

どんな支援が受けられますか?

会田さん

就労移行支援事業所というのは、2年間で就職に向けてサポートするところです。
対象年齢は18歳から65歳まで。在学中の学生や就業中の方は受け付けていません。リワーク(復職、つまり発症前に勤めていた会社に戻る)は大田区では認められているのですが、自治体によっては行政への確認が必要です。

どんな方が通っていらっしゃいますか?

会田さん

様々な障害、年齢の方がいらっしゃっています。年齢の幅は現在(2024.4)20代~60代まで、高次脳機能障害の方も4名いらっしゃいます。

ウェルビー蒲田センターさんの特徴はなんですか?

会田さん

特徴①完全担当制
完全担当制です。他の事業所さんでは、時期によって関わるスタッフが変わることもあるようですが、当事業所は一人の方の就職までを一人の担当スタッフがしっかりサポートしていきます。ただし、異動になってしまったりすると担当が変更することもあります。また、担当スタッフが不在の日もありますが、そのような場合でも情報共有を密に行っていますので、他スタッフも対応できます。

特徴②ご利用前に体験出来る
ご利用前に複数回体験いただく事が可能となっています。限られた2年間を大事に、その方に合った事業所を選んで就職に繋げていただきたいからです。

特徴③チーム支援
チーム支援を行っていますので、必要に応じてご本人の通院に付き添って、担当医師やリハビリの担当者と顔を合わせたり、事業所以外の場面でのご本人の様子をアセスメントし、個別性の高いプログラムを構成していきます。
就労移行支援事業所にいる期間より、就職して仕事をしていく期間の方が長くなりますので、目的意識をもってプログラムに取り組んでいただけるように支援しています。

特徴④お昼ご飯が無料です!(地域によっては有料となります)

どのような活動、プログラムがありますか?

会田さん

パソコン、コミュニケーションスキル、ビジネスマナーなど一般的なものはもちろんのこと、最も大事なこと、すべての仕事の基盤となる、長く働くための土台作りとして、ストレスマネジメントや、体調管理にも力を入れています。
OG、OBの皆様に「仕事で役に立った」と評価いただいているのは、オフィスワークシミュレーションと呼ばれるプログラムです。毎週金曜日に、事業所を実際の会社に見立て、スタッフが上司の役回りをし、報連相のタイミングなど実際のオフィスでの動き方を身につけていただく内容となっています。

就労定着支援について教えてください。

会田さん

就労移行支援としての就労定着支援は、就職してから半年間になります。担当スタッフが就職先の企業を訪問したり、ご本人と面談したりなどのフォローを行います。
この期間を過ぎて、継続してフォローが必要な場合には、就労定着支援としての契約を結びなおします。定期的に担当スタッフが仕事の状況を確認したり、ご本人と面談したり、企業の方とご本人との橋渡しをしたりなど、仕事を安定、安心して続けられるサポートします。この就労定着支援の期間は3年間です。

高次脳機能障害を持つ方への支援について何か気を付けていることなどあれば教えてください。

会田さん

現在担当している方は、記憶障害がある方なので、必要なことは何度もお伝えするようにしています。
また、その方の得意なところを伸ばせるようにサポートしています。これに関しては特に高次脳機能障害だから特別に、ということではなく、どなたでも得手不得手がありますので、その方の得意を伸ばすことを意識しています。スモールステップで、無理強いはしない、でも必要なことは声掛けして着実に前進していけるようサポートする。そのためにもチーム支援として、通院に同行したり、担当のワーカーさんと連絡を取るなど、積極的に他機関と連携を図るようにしています。

会田さんの事を知りたくなってきました。

会田さん

私の前職は臨床開発の専門職です。製薬会社から医薬品の開発を請け負って臨床試験を行う企業です。私の役割は、病院の医師が集めたデータの書類チェックを行うことでした。
もちろん確実に人の役に立っている仕事だと思っていました。でも、相手が見えない。
だから、もっと直接人と関わる仕事がしたいと思って、こちらに転職しました。

おわりに

私の怒涛の質問に沢山答えていただき、貴重な時間をありがとうございました。

出口でずうずうしくもツーショット撮っていただきました。

就労支援について下記リンクもご参考にしてくださいね!

【ウェルビー】https://www.welbe.co.jp/

【ウェルビー 就労移行支援とは】https://www.welbe.co.jp/service/job_support/

【ウェルビー 就労定着支援とは】https://www.welbe.co.jp/service/continuous-job_support/

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